なぜ、日本はこんなに貧乏になってしまったのか?(3)

杉村富生 兜町ワールド

やはり、肝要なのはリスクを取る勇気だろう。慎重、かつ脅えてばかりでは資産は増えない。NISAはそのきっかけになるはずだが、著名な経済評論家はいまだに、「NISAはやってはいけない」とコメントしている。こんな人達が日本、および日本人を貧乏(日米の金融資産格差を生む)にしてしまったのではないか。

日本人には「お金に働いてもらう」との感覚が欠けている。利息ゼロに近い預金ではもったいない。まして、タンス預金はなおさらだ。株式市場には“お宝”が埋もれている。アーレスティ(5852)の配当利回りは5.4%だ。THEグローバル社(3271)は6.1%、ドリームベッド(7791)は4.2%ある。配当を取りつつ値上がり益が狙える。

小物は値動きが荒っぽいし、経営リスクが存在する」との声はあろうが、THEグローバル社(3271)は好業績だし、SBIホールディングス(8473)が発行株式数の51.8%を保有している。

大型株では武田薬品工業(4502)は42年間に、減配したことがない。配当利回りは4.7%~4.8%と高い。2018年の大型M&A(アイルランドのシャイアーを6兆円で買収)の負債返済が進み、財務基盤は良好な状態に戻りつつある。20263月期は増益に転じる。

株式投資はキャピタルゲイン(値上がり益)とインカムゲイン(配当)が狙える。株主優待制度もある。東京地下鉄(9023)かすは200株以上の保有株主に地下鉄の立ち食いそばの無料券(数枚)を贈呈する。きっと、すごいおいしいソバなのだろう。なぜ、「200株以上」なのか、知らないが、「100株以上」で良いのではないかと思う。

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